
私は英語にも興味を持っている。しかしなかなか身につかない。原因は日常的な必要に迫られないからだ。
それでも英語の近くで英語の雰囲気を感じていたい。外国人などと話す機会は全くないけれど、たまに見るCNNのbreaking newsのテロップの意味がわかるといいなと思っている。
エネルギーの要る勉強は辛いので、気軽にできる英語の勉強は続けたいと考えている。
そんな意味で丁度手ごろなテキストが本棚に眠っていた。『読まずにわかる こあら式英語のニュアンス図鑑』(こあらの学校著)という、イラストを活かして分かりやすく英語の使い方を説明した本だ。
本屋の店頭で立ち読みして、その時に衝動買いしたまま本棚に並べただけで満足してしまった。いつか役に立つだろうと放っておいたのだが、やっとページを開く気になった。
今回は、日本語にすると同じような意味になってしまう英語の名詞の意味の違いを勉強してみた。
shopとstoreの違い
日本語ではどちらも「店」として理解していたが、はっきりした違いがあることが分かった。
shopは特定の商品を作ったり加工したりして売る店。例えばflower shopは花を花束に加工して売り、coffee shopはコーヒー豆や粉を飲み物に加工して売っている。
空間的には比較的小さな仕事場的なニュアンスもある。shoes shopなら手作りの靴をオーダーメイドで作ってくれる職人のような店主がいるようなイメージだ。職人が店主をしている専門店といったイメージが理解しやすいと思う。
storeは様々な種類の品物を陳列して売っている、比較的広いスペースのお店のイメージだ。storeの「sto」はstockと同じ語源のような気がする。陳列棚にstockした商品を売る店。商品を加工したりしないで、そのまま売っているだけの店だ。
hamburger shopは確かに肉や野菜などを調理して売っている。肉や野菜のまま売っているわけではない。drug storeは商品化された多くの種類の薬などを売っている。その場で薬品を調合して作っているわけではない。
大きなsupermarketは、いろいろな完成した商品を売っているからstore的だが、その場で作っている惣菜コーナーなどはshopが入っていると言える。
良く耳にするworkshopは、その場所で実際に参加しながら共同で何かを作ったりするから、shopという言葉が使われているのだと理解できる。
ふと頭に浮かんだが、pet shopはペットを加工したり作っているわけではない。いろんなペットをある意味陳列して売っているからstoreの方が適切のような気がする。しかしpet storeとは言わない。矛盾してしまう。これはどういう理屈だろう。
専門性から言えば、ペットというカテゴリーの動物を専門に売っている。この専門性からshopを使うのだろうか?
また生き物だから、陳列期間はかなり短く限定される。動物だから動き回るので、一般的な商品に比べるとstockというイメージを持ちにくい。
更に考えてみると、petを売るには専門的な知識も必要だ。petのことを何も知らずに売るわけにはいかない。商品の詳しい知識がなくても、商品棚に並べておけば売れるstoreとは違うわけだ。
まとめると、shopは専門的なものに手をかけて売り、storeは雑多なものをただ陳列して売る店。そんなイメージとしてshopとstoreを覚えておこう。
houseとhomeの違い
この2つの名詞の違いは、なんとなくわかっているつもりだったが、厳密にその違いが理解できた。
houseは構造物としての家で、木やコンクリートなどで形作られた物体としての家を指す。
homeは物理的な家ではなくて、抽象的な意味での家、つまり家庭といった意味を指す言葉だ。
もっとわかりやすくイメージするなら、houseは建物を外側から見た感じで、homeは家の中を埋めている精神的な空間という感じだ。
この違いは2つの名詞を使う場合の前置詞の違いにも表れる。例えば「家に居る」という意味を表現したい場合だ。
houseはin、homeはatの前置詞が使われる。
- in the house
- at home
私が思うに、houseは建物を示すから「家に居る」とした場合は、建物の中にいるイメージになるからin、homeは建物の中の空間的イメージで家の中を象徴しているからatなのだと理解した。
houseには定冠詞theが必要でhomeには必要がないというのも、houseは建物自体で特定の具体物を示すからtheが必要で、homeは抽象的な家の空気みたいな曖昧なものを指すからtheで特定できないからだと私は勝手に推察した。
homesickとは言うけれどhousesickとは言わない。家の建物が恋しいのではなく、家の中を満たす精神的なものが恋しいからだ。
同じ様に、homelessという言葉も建物を失ったことよりも、家庭という愛情空間を失ったことを重視しているのだと思う。houselessならまた取り戻せる感じがするが、homelessは家族の崩壊感があり深刻なイメージを受ける。家の建物よりも家庭という絆が人には大切なのだ。
参考文献:
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